産業廃棄物には、処理に費用がかかります。ここでは産業廃棄物の処理費用の相場について紹介しています。
産業廃棄物の処理費用が高騰しています。なぜ処理費用が高騰しているのか、その原因を解説していきます。
近年、増加している自然災害による廃材の処分や行き場を失ったゴミの処分などが重なり、国内にある最終処分場のキャパはひっ迫しています。需要に対して十分な供給が行えていないことから、処理費用を値上げせざるを得なくなっており、処理費用の高騰につながっています。
慢性的な人手不足は以前から問題となっていましたが、さらに働き方改革が行われたことによって労働条件の改善が求められ、ますます人手不足の解消のめどはたっていません。また外国人実習生の活用もほとんど進んでいないため、人材を確保するために人件費が高騰してしまいます。
値上げや人件費の問題を解消するために、できることは処理施設を増やすことです。しかし、新たに増やしたくても、近隣住民からの反対が多く建設ができずにいるのが現状です。
環境汚染を懸念する地域住民からの反対運動などが起こり、なかなか建設が進められていません。結果として最終処分場が不足し、今現在ある処分場の前には廃棄物を積んでいるダンプが並び、受け入れ制限も行われています。
以下は、東京都における廃棄物処理の標準料金です。
※すべて税不明
木くず | 10~40円/kg |
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廃プラスチック類 | 30~60円/kg |
汚泥 | 25~50円/kg |
がれき | 30~80円/kg |
紙くず | 20~50円/kg |
燃え殻 | 40~60円/kg |
繊維くず | 20~60円/kg |
複数の種類の産業廃棄物が混ざったまま処理業者が回収すると、含まれている種類の中で単価が高い産業廃棄物の料金が適応されるのが一般的です。事前に分別しておけば、それぞれの種類ごとに異なる料金が適応されるため、処理費用が抑えられます。
廃棄物の処理費用は、統一した料金が設定されているわけではないため、請け負う業者によって異なります。できるだけ安価なところで依頼するのが一番ですが、あまりに安価な場合は適切な処理を行ってない可能性もあるため、見極めが大切です。
相場を知っておき、その中で良心的な価格でかつきちんと処理を行ってくれる業者であるかどうかをチェックし、複数の業者を比較しましょう。